富田教室・川越富洲原教室・四日市ときわ教室 進路アドバイザーです。
今回の進路コラムは、11月10日と11日に実施され、12月末に平均正答率が公表された大学入学共通テスト試行調査を特集します。平均正答率は低い科目もありました。
今回は、前編として、全体の概況と国語と数学と英語を掲載します。
(1)全体をとおして
・全国の大学など528会場で実施
・高校2~3年生、約8万4000人が受験
・試行調査は2017年度に続き2回目
・実際に問題を解かせる調査は最後
・正答率が5割になるのを想定
・正答率と9段階に分類した成績も示される
・問題は知識や思考力を実際に使う場面を想定
→身近な物事や会話文、資料を扱った題材が多く、センター試験から大きく様変わりする内容
→グラフや表が登場し、用語を暗記しただけでは解けない問題も出題
・前回調査で無回答が多かった科目は分量を減らしたり難度をさげたりした
・選択肢から正答をすべて選ばせる問題も出題
→正しく機械がマークシートを読み取れない可能性があり、2020年度の導入は見送られる可能性が高い
・選択肢の正答がない場合に「なし」を選ばせる問題も出題
・良問が多かったが、良問は難しくなる。
(2)各教科のポイント
国語
・平均正答率 46.92%
・記述式問題は、探求リポートを書く際に文章を読んで考えをまとめることを想定。
・構成や展開を読み解き、思考したことを言語で表現する力が問われた。
・文学や古典も引き続き重視した出題。
・詩とエッセイを関連付けて読み取る問題が出題された。
・故事成語の出典となる文章(現代語訳)と漢文を比較して漢文を理解する問題
・実用的な文章(ポスターや法的な文章)の出題
・文章量に配慮し、全体として2000字程度減となった。
数学
・数学ⅠAの平均正答率 34.54%
・数学ⅡBの平均正答率 44.89%
・記述問題については、基本的な概念を記号を用いて表現したり、日常事象を数学的に表現したり、解決の過程を振り返って端的に記述したりする出題。
・日常的な事象を扱った問題は、三角比で階段の踏み面を捉えるものであった。
・コンピュータのグラフ表示ソフトが用いられるICTを活用した学習の場面を設定した出題もあった。
・問題解決に向けて、構想を立てることに焦点を当てた問題もあった。
・会話文に通じて数学的な概念に関する本質的な意味や理解度を問う問題もあった。
・一部の問題は必要な計算式を提示するなど問題全体の難易度のバランスに注意された。
英語
・CEFRを参考に、A1~B1の問題を組み合わせて出題された。
リーディング
・平均正答率 56.37%
・授業における主な言語活動を念頭に、明確な目的や場面、状況の設定を重視された。
・授業でディベートを行う準備としての記事を読む問題が出題された。
・グループでプレゼンテーションをするための準備として記事を読む問題が出題された。
リスニング
・平均正答率 59.09%
・実際のコミュニケーションや言語の使用場面をより一層反映することを重視された。
・複数の学生寮についての説明を聞き、自分が考えている条件に最も合う寮を判断する問題が出題された。
・ゲームに関する意見を聞いて、話者の立場を判断する問題などが出題された。
・読み上げ回数は、1回の問題と2回の問題があった。
後半はこちら
大学別記事一覧はこちらから
お問い合わせはこちらから