今回は漫画「応天の門」です。
正月休みにブログをたくさん投稿しようと、宣言していました。
全くブログを出せなかったのは、今回のブログをまとめていたからです。
作成から推敲投稿まで3時間以上かかりましたが、お正月で「格付け」を見ながら作成しました。
歴史好き、漫画好き、日本史が嫌いだけどなんとかしたい方はぜひご覧ください。
下の絵巻は
情報源: 日本の国宝。『源氏物語絵巻』、『信貴山縁起絵巻』、『鳥獣人物戯画』と並んで四大絵巻物 伴大納言絵詞 – Wikipedia
読むきっかけとなったのは、クリマス前後から
「阿吽」という空海と最澄が主人公になったマンガを読んだからです。
あまりブログでは書いていませんが、2017年から登山に行くことが多くなりました。
年末に「高野山」「比叡山」と登った(ブログにしたいですが・・・)ので、事前にマンガで予習をしていました。
「阿吽」も当然おすすめですが、一応塾のブログなので、より受験におすすめな
マンガということで、「応天の門」について書きます。
どんな中身かはAmazonのKindleや、iPhoneのiBooksでサンプルで読むことができます。
日本史受講者は「応天の門」って聞いたことないですか?
高校2年生は、聞いたことがある程度でも許されますが・・・
高校3年生で日本史で受験をする生徒なら、絶対に知っていないといけない受験用語です。。
有名なのは、866年の「応天門の変」です。
語呂としては、「問題(クイズ)を出し合っている関西人の二人をイメージしてください。」
「や!むむ、いやおうてんもん」
8 6 6 応天門
と覚えましょう。
もっと詳しく応天門の変を調べました。
山川の日本史によると、と書きたかったのですが、手元にないので、
Wikipediaによると
応天門が放火され、大納言・伴善男は左大臣・源信の犯行であると告発したが、太政大臣・藤原良房の進言により無罪となった。
その後、密告があり伴善男父子に嫌疑がかけられ、有罪となり流刑に処された。
これにより、古代からの名族伴氏(大伴氏)は没落した。藤原氏による他氏排斥事件のひとつとされている。
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私も高校生の時、810年の薬子の変から始まり、966年の安和の変で終わる
藤原氏の他氏排斥事件をとりあえず受験に必要なところだけ覚えていました。
中学生のみなさんは、藤原道長と藤原頼通で摂関政治ぐらいだけでいいです。
人臣で初めて摂政となったのが、藤原良房です。
(聖徳太子は皇族です。)
私は受験生の時の2倍以上の年齢になって、応天門の変の内容をよく理解することができました。
マンガではまだまだ応天門の変までたどり着いていません。
主人公
- 菅原道真 (子ども時代からーー最初の画像の右)
- 在原業平 (六歌仙の一人、色男として有名ーーー画像左)
私なりのあらすじ
平安時代に起きた怪奇?現象を業平(検非違使=警察みたいなもの)が見つけて、
賢い道真が中国の文献から謎解きが中心です。(名探偵コナンみたいなもの)
謎解きと同時並行にどんどん藤原氏(黒の組織)が勢力を拡大していく流れです。
詳しいことはわかりませんが、作者の「灰原薬」さんは、コナンの灰原と関係ないそうですが、
作者の青山剛昌先生30周年記念本に参加されています。
敵役
- 藤原良房 (人臣初の摂政)
- 藤原基経 (日本史上 初の関白)
が出てきます。
漫画で勉強することのメリット
費用 | 約4,000円 | 1冊500〜600円×8冊 |
時間 | 320分 | 1冊よむのに、40〜50分 |
私たちの個別指導だと、80分1コマ分(3500円)では、
ここまで説明できないので、授業を取るより時間がある方は漫画を読んだ方がいいと思います。
時間コストはかかりますが、コスパは漫画に勝利があります。
デメリット
- 受験に関係のない内容まで覚えてしまう・・・・(勉強にとって意外と遠回りが大事ですが・・)
- 高校3年生でセンターまで、1ヶ月切っている段階でこの漫画にハマるのは危険です。
日本史が苦手な受験生の多くは、高校3年生から受験勉強の一環(丸暗記)でスタートした生徒です。
得意な生徒は高校1年か2年の時に興味を持つきっかけが何かあり、流れで覚えている生徒です。
(スクールワンなら映像授業の日本史を高校2年からお勧めします。)
P.S.応天門の変についてもう少し詳しくまとめました。
漫画「応天の門」について書きたかったのですが、
途中「応天門の変」について書きすぎたので、受験生に少しだけ役に立つ情報を。
Wikipediaの情報再び
①応天門が放火され、大納言・伴善男は左大臣・源信の犯行であると告発したが、太政大臣・藤原良房の進言により無罪となった。その後、密告があり伴善男父子に嫌疑がかけられ、有罪となり流刑に処された。これにより、古代からの名族伴氏(大伴氏)は没落した。藤原氏による他氏排斥事件のひとつとされている。
①応天門(おうてんもん)
門=防衛施設なので、朱雀門をくぐって、朝堂院(政治するところ)大極殿(天皇が政治謁見するところ)に入るための
重要な門が応天門です。
元々は、大伴氏が守っていた門で「大伴門」と言われていたそうです。
そこから、名前がなまって?「応天門」となりました。
それだけ、大伴氏は重要な役職についていました。でした。
大伴氏(うじ)・・・氏姓制度の氏(うじ)
5〜6世紀の間に大伴氏、物部氏が天皇の補佐である大連(おおむらじ)になりました。
ちなみに、大連は氏姓制度の姓(かばね)に当たる役職というものです。
大伴氏は物部氏に負け、物部氏は蘇我氏に負けました。(
物部氏はその後石上氏に 石上 宅嗣(いそのかみ の やかつぐ)が有名)
大伴氏はその後細々と頑張り、途中で名前が大伴から伴(とも)氏に変わりました。
ここで、ピンときた方はさすが!!
応天門が放火され、大納言・②伴善男は左大臣・源信の犯行であると告発したが、太政大臣・藤原良房の進言により無罪となった。
その後、密告があり伴善男父子に嫌疑がかけられ、有罪となり流刑に処された。
これにより、古代からの名族伴氏(大伴氏)は没落した。藤原氏による他氏排斥事件のひとつとされている。
②伴善男
は元々大伴氏の末裔であり、大伴氏は応天門を守る役職でした。
平安時代には守る役職ではないですが、
自分の先祖が守っていた門を果たして燃やしたでしょうか?という疑問が出てきます。
この当時の役職
- 長官(かみ)
その辺りの微妙な官職を覚えておくと、さらに理解が深まるのだと思います。
大納言の伴善男は、左大臣の源信(みなもとのまこと)を追放できれば、自分が左大臣の位置になり、
長官になれるという動機はあるかもしれません。
真相はよくわかりません。
源氏(げんじ・みなもとのうじ)
源信は嵯峨天皇の7男でしたが、
臣籍降下(皇族は苗字がないですよね?降下すると苗字をもらえます)をし、源氏をもらいました。
よく源朝臣(みなもとのあそん)とつきますが、朝臣は姓(かばね)で役職です。
朝臣(あそん、あそみ)
、684年(天武天皇13年)に制定された八色の姓の制度で新たに作られた姓(カバネ)で、上から二番目に相当する。
一番上の真人(まひと)は、主に皇族に与えられたため、皇族以外の臣下の中では事実上一番上の地位にあたる。
伴善男が藤原氏にはめられたという意見がネットで調べると多いです。被害者ぽいですが、伴善男は記録上結構性格が悪いと書かれています。
日本史の参考書でもここまで相関図をわかりやすく書いているものはないと思います。
ただし、下の白梅(おそらく北野天満宮の白梅から由来)など架空の人物や漫画としてわかりやすくするため、一部歴史と違うところにはご注意を。
歴史は丸暗記の科目?
今回この記事を調べて、まとめたりするのに3時間ぐらいかかっていますが、
本来興味を持った勉強はこれぐらい時間がかかると思います。
しかし、実際の学校の授業では30秒で教科書を読むだけで終わります。
当然何も面白くないですし、頭の中にも入ってきません。
しかし、高校では中学校と違いカリキュラムが大事です。
そこまで急いでも、昭和時代などが受験まで間に合わないケースも・・・・
学校現場としては、面白くなくても急いでやるしかないのです。
部活と勉強を両立しながら・・・・と言っていますが、
当然無理がどこかに生じます。
ぜひ、勉強も楽しくしたいですよね。
お正月全くアクセス数が伸びません。
見ていただけているのは、ほとんど業界関係者のような気も・・