中央教育審議会委員講演 「新学習指導要領はこうとらえる」

川越富洲原教室 教室長代理(進路アドバイザー)です。

 

今回の進路コラムは、岐阜聖徳学園大学主催の教育フォーラムより、中央教育審議会の委員でもある上智大学教授の講演「新学習指導要領はこうとらえる」を特集します。予定数を超えるくらいの参加があったそうです。

 

 

(1)新学習指導要領の特徴

①科目編成や内容面に関して

・小学校における外国語(英語)の教科化

・小、中、高を通しての外国語の抜本的強化

・プログラミング教育の必修化

・高校における科目の全面的再編成

・道徳の教科化

・学習内容の削減は行わない。

 

②学力論に関して

・「資質・能力」を基盤とした学力論への拡張

 

③教育方法に関して

・主体的、対話的で深い学びの実現

 

 

→小・中学校については、大枠がそれほど変わっていません。どのように教育していくかのほうに軸足がおかれているようです。(高校は大きく改訂される予定です。)

 

 

 

(2)2つの学力論

①内容(知識・技能)

「何を知っているか。」

〔例〕平行四辺形の面積を求める。

 

②資質能力(思考力・意識・社会スキル)

「どのような問題解決を成し遂げるか」

大学入試改革につながる部分

〔例〕地図上の平行四辺形を求めるというような文章題や図表を見て答えるようなもの。

 

学力調査では、①のタイプの正答率は高いが、②のタイプの正答率は低い

 

 

(3)学習と知識

・身に付けた知識を他のパターンで使えない!?

学習や知識は「状況」に強く張り付くから

〔例〕小数:靴のサイズで小数は使っている。

算数で小数を扱おうとするとできないケースがある。

 

・学びを子供にとって有意味にする。

有意味学習:既有の知識・経験と関連付ける学習

機械的学習:既有の知識・経験と関連付けない学習

有意味学習のほうが力はつく

 

 

※主に学校教員向けの内容でしたので、小学校の授業における具体例を交えながらの講演でした。そこで、一部割愛して掲載しました。

 

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