2017年は高田本山に初詣に参りました。
正式名称は専修寺(せんじゅじ)。
三重県では、県屈指の進学校である高田中学・高田高校の母体で有名です。お寺の隣に高田学苑が建っています。
高田本山という名前は知っていても、それ以上の詳しいことは三重県民でもあまり知らないような気がします。
私も、訪れるまで知らないことばかりでしたが、これが実際に行くと、へえ~と勉強になることばかりなんです。
今年の最初の学びとして、皆様にもかんたんにご紹介します。
高田本山は、浄土真宗の一派である高田派の本山です。
浄土真宗といえば、西本願寺・東本願寺の二派が有名ですが、それに次ぐ三番手の規模を持つのがこの高田派です。
我が家は東本願寺で同じ浄土真宗ですが、これほどの大規模な一派ということも初めて知り驚きました。
元は栃木県真岡市の高田という場所に本拠地があったのですが、戦乱を逃れてこの地にお寺を建てて、以後、こちらが総本山になったという経緯を持ちます。
元が栃木県発祥ということや、高田の名前の由来が栃木の地名から来ていることも、知らない人には意外ですよね。
高田中学・高校の生徒さんなら周知の事実なのかな?
まず境内の広大さに目を奪われるのですが、特にお寺の大きさは折り紙つきです。
写真のお堂(御影堂)が、日本の木造建築物で、5番目に大きい建物ということを知っていましたか?
写真ではなかなか伝わりませんが、とにかく大きい。
国の重要文化財に指定されています。
日本で五本の指に入る建物ということ、もっと知られていいですよね。
靴を脱いで、素足で堂内に参詣することもできます。
意外と、この素足で板張りの床を歩くという経験が新鮮なのです。
私がお参りした時は、堂内で正月のありがたい説法を聞く機会にも恵まれました。
境内の休憩の茶店ですら市の重要文化財です。
正月三が日、付近の飲食店は軒並み休業中ですので、参拝者の人々はみんなこの茶店に殺到します。
*年始から営業している現代の方が異常なので、こちらの方が本来的な正月のあり方ということを、改めて学ばされます。
茶店では店員さんがなんと一人でお店を切り盛りしていました。
頭が下がります。
ここで召し上がれるのが「やじろ」
みたらしだんごのような串もちですが、ただのおもちと違うのは、やじろはもち米と普通の米を混ぜて、米の粒々感をわざと残す料理。こういうおもちを「たがね」といいます。
このたがねを串焼きしたのがやじろ。タレも、よくあるみたらしとは違う風味を持ち、甘くも香ばしい。ご賞味をおすすめします。
お寺の周囲は環濠で囲まれ、その中に町をすっぽり入れます。これを門前町ではなく寺内町と呼びます。雰囲気あります。
環濠で囲むことで、周囲の争いの防衛も兼ねていたといい、戦国の寺院の生き方も学べます。
この環濠がくっきり残る場所も、全国数少ないそうです。
正月が終るとお店も営業再開すると思うので、初詣がまだの方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。