富田教室の吉川です。
今回は、来年2019年から新しく始まる「専門職大学」についてご紹介します。
初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。
現時点で、全国に13の専門職大学と3の専門職短期大学ができる予定です。
四日市市に近くですと、名古屋市に国際工科専門職大学名古屋工科学部と名古屋医療福祉専門職大学の2校があるようです。
AIやロボットなどの工学系から、看護やリハビリ、栄養士関係、さらにはファッションや車のデザイン、ゲーム系まで、ジャンルは様々です。
本来、工業高校や専門学校のくくりでしかできないと思われていたことが、4年制大学でもできるようになったと考えたいです。
これまでの4年制大学との違いは?
専門職大学の多くは、母体が専門学校の経営法人です。
一言で言えば、より就職・資格・実習が増えた大学と思って良いでしょう。
一般的な4年制大学ですと、大学の1〜2年生の間は一般教養科目と呼ばれる、浅く広くの知識を学ぶ科目が多いでしょう。
教養の本来のコンセプトとしては決して悪くはないのですが、現状では卒業後の進路と結びつかない、遊び・サブ的な位置づけになっていることが多いです。
その時間を丸々、民間企業での実習や、資格取得講座などにあてるので、一般の大学よりも専門性・現場性の高い状態で就職活動に臨めるというのがPRポイントです。
専門学校の人脈やノウハウを生かして、実際に就職先を斡旋するような見通しもあるようです。
専門学校との違いは?
では、そもそも専門学校と何が違うのか?
これはシンプルです。
学歴が「大学卒の学士」扱いになることです。
いわゆる大学卒業以上の求人に応募することができます。
学校側の説明としては、専門学校は現場で働くプレイヤー的な実技を身につける場所で、専門職大学はそれに加えて経営・ビジネスの管理者・幹部候補として必要な知識も学ぶという面もあります。
教員の実務経験
専門職大学の認可条件として、次の2つがあります。
- その大学の専任教員のうち、40%がその専門分野で5年以上実務経験を積んだ「実務家教員」であること。
- 卒業するために必要な単位のうち、3分の1は実習であること。その実習の半分以上は企業などの現場で行う授業であること。
数値が明確なので、イメージが湧きやすいですね。
つまり、座学だけ、知識だけの授業にはならず、企業経験者やその道の専門者が大学教員となる可能性が高く、授業形式も実際の企業に足を運ぶ形となるということです。
入社後、こんな会社とは思っていなかった!というミスマッチを、大学在学中に緩和できる効果もあるのではないでしょうか。
どんな入試方式で受験するの?
冒頭で挙げた13の専門職大学と3の専門職短期大学は、現在、認可待ちの状況です。
認可が下りるのは2018年10月以降とされており、認可が下りないと現在のところ入試概要などは発表できないとのことです。
普通に考えれば、入試方式・難易度ともに、専門学校以上で従来の4年制大学に準ずるレベルの内容ではないかと推測されますが、正式な発表を待ちましょう。
専門職大学のことをもっと詳しく知りたいという方は、文部科学省の下のページなどもご覧ください。