富田教室の吉川です。
先日、生徒の皆さんに好きな科目と好きな理由を聞いてみました。
みんなが勉強が好きになる理由を知ることで、勉強を好きになる”なりかた”のヒントになれば、と思って紹介します。
アンケート結果 好きな科目ランキングは?
1位 数学 支持率42%
2位 英語 支持率27%
同率3位 理科・社会 支持率12%
最下位・・・国語・・・支持率6%・・・。
ご覧になって、いかがでしょうか?予想通りか、予想外か。
数学が好きな科目トップです。
そして、国語の圧倒的人気のなさ・・・
このあたりについては、後で触れますね。
では、各科目の好きな理由は何でしょうか?
いくつかのパターンに分かれたので、パターンごとに紹介していきます。
問題をクリアする喜び
計算するのが好きだから!
公式をあてはめて問題を解いたりするのが楽しいから!
奥が深くて謎が解けるとおもしろいから!
一番ときやすいから!
方程式を解くのが楽しいから!
むずかしい問題を解けたときがうれしいから!
答えが出て、スッキリするから!
計算問題を解くのが楽しい!
難しい問題を解いた時の達成感がとても大きいから!
難しい問題が解けた時達成感があるからです!
圧倒的に数学の比率が高いみたいです。
計算の謎解きのおもしろさ、解けた時の達成感や奥深さ。
パズルがぱちっとはまった時のような感覚。
これを、早い頃から感じてもらえれば、算数・数学、ひいては勉強への抵抗感は低くなるはずです。
実際の社会で役立つ
異国の言語で話すことは興味深いことである!
自分が普段使っている言葉もいろいろな品詞にわかれていておもしろいと思ったから!
地理で身の周りのことを学べる!
将来英語を話したいから!
こちらは文系科目が多い印象です。
なかなか深いコメントがそろっていますね。
新しいことを知ることは、世界が広がること!
自分の身の回りに現実にあるものやことと関連付けて学べられれば、こういう発想になりやすいと思います。
けっして、学校の勉強と実際の社会生活が無関係と思わないこと&思わせないことが、大切だなあと感じさせられます。
科目内容に楽しい要素がある
実験があるから!
実験がまあまあ好き!!!
歴史の勉強が楽しいから!
理科なら実験、社会なら歴史といったように、科目ごとで人気の高いコンテンツがあります。
教科書の文章のまま覚えようとせず、実験を見て視覚や触覚で流れを覚えたり、歴史をドラマや小説・物語のイメージで流れを覚えたり。
一見、字ばっかりで面白くなさそうなものに、楽しさ要素を見つける気持ちを養いましょう。
暗記が好き!!
覚えるのが好きだから!
教科書を端から端まですべて暗記をすれば点数が取れるから!
「暗記が好き」
「暗記さえすればいける」
「暗記に抵抗がない」
こういう生徒さんが、一定数いることは事実です。
暗記が嫌いな生徒さんからしたらありえないと思うでしょうが、まるで暗記をゲームかのように楽しめる人もいるんです。
単純に、作業的なことや機械的なことを嫌がらずにできるタイプとも言えます。
ホントは、社会や英語は暗記だけじゃない、もっと深い学びをしてほしいというツッコミもあると思いますが、それは勉強ができる一部の「秀才」の主観ではないか?と私は思うのです。
人にはそれぞれ特性があり、みんながみんな歴史学者になるわけではないし、英語で生きていくわけでもない。
だれでも得手不得手の分野があり、不得手なものを本質から学ぶというのが唯一の正解とは思いません。
お子様の目線に落とし込んで、寄り添う必要があると思います。
これも、その子なりの勉強の工夫の一つなのかも?
と思いましょう。
テストで結果を出せたから&得意な科目になったから
点数とれたから!
点数が良かったから!
2年の1学期の中間で94点をとって好きになった!
英語しかできないから←ちょっと悲しい書き方・・・
(この生徒さんは、このときのテストで数学に苦しめられていたので、こういう書き方になったんでしょう。全体的に良くできているのですが・・・)
得意だから!
一番得意だから!
好きになったから得意科目になったのか、結果を出したから好きな科目になれたのか?
これは、似ているようでけっこうちがいます。
理想は前者ですが、好きになるのを待つというのは、あまりにも運命的な出会いを待つしかないようなもの。
好きじゃないものに、好きになりにいく行動力が求められます。
塾の授業で考えれば、「好きか嫌いかは置いておいて、まずは結果を出す!」ということを授業方針にするケースもあります。
入塾直後、一時期すごく我慢してもらって、詰め込んででもテクニックでもいいから、とりあえず1回テストで高得点を出す。
理想的な勉強の好きのなりかたからは程遠そうな印象ですが、これは近道でもあります。
結果が出ることで、はじめて好きになれるんです。
勉強を好きになれ〜好きになれ〜って、横から声をかけ続けても、ずっと結果が出ないと辛いだけですよね?
達成感を早く感じてもらう。その経験を先にしてもらうことで、後から勉強を楽しめるように導く。
残りの人生がずっと好きオーラで過ごせるなら、早いほうがいいと思うのです。
苦労は若いうちに買ってでもしろ、の精神でいきましょう。
先生が好き!
問題をといて、わからないところは〇〇先生がおしえてくれる!
くわしく、たのしく、すてきな笑顔で教えてくれる!
先生の授業がすごく分かるから!
先生がいいから!
授業が楽しい!
“すてきな笑顔で教えてくれる”
・・・なんだか詩的な表現ですね。どこで学んだ(笑)
先生の授業がわかりやすい、おもしろいetc..
塾の先生として、こんなに嬉しいことはありません。
その生徒さんの勉強嫌いが、勉強好きに変われるというのなら、先生としての存在価値ややりがいはココにあります。
京進は「ほめてのばす指導」ですから、もしかしたら端から見ると、遠回りな授業をしているように思われる瞬間もあるかもしれませんが、すべてはココにつながっています。
最終章 本を読んでいるから、勉強が好き
1名だけいました。
本を読むことが好きだから、国語が好き。
今回のアンケートで、好きと答えた割合がダントツに低かったのが国語です。
数少ない国語好きのコメントが、こうなのです。
本を読むことの大切さは、いろんな人が説いていて、なんだか使い古された結論ですが・・・
もはや、真理ではないかと思うのです。
最近、こんなニュースもありました↓
教科書や新聞記事のレベルの文章を、きちんと理解できない中高生が多くいることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究グループの調査で分かった。新井教授は「基礎的な読解力がないまま大人になれば、運転免許や仕事のための資格を取ることも難しくなる」と指摘している。
「教科書の文章、理解できる? 中高生の読解力がピンチ」より
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171107-00000012-asahi-soci
本読んでる?と聞くと、
「課題図書なら」「朝読で読んでます」
と答える生徒さんがいます。
なんだか、読書が勉強と化している。
それでは、読書は続かないはず。
ふだんから、息を吸うように文章に触れられないだろうか?
「読書」という言い方や「新聞を読むといいよ」というアドバイスのしかたが、いけないのかなとも思います。
私は、別に本じゃなくてもいいので、
「他人さんが書いた文章をなるべく広く読んでほしい」
と思います。
現代ならスマホを取り出して、スマホでいいから長文を読めば、本や新聞と同じ効果があると考えています。
本や新聞では、ハードルが高く見えて、結局手をつけられない。習慣にならない。
なら、現代に合わせたツールでいいと思うのです。
本もネットの記事も、同じ人間が書いているのですから。
(私は、ネットの記事は低俗と思いません。実際、私が書いているのはネット上です)
ただし、読む文章は友達レベルを脱しましょう。twitterとかSNSを脱して。
ふだん接しないような人が書いた長文がオススメです。
wikipediaでもいいです。
自分の言葉レベルが違えば違うほど、自分の知らない語彙やセリフ回しを知り、国語力が広がるからです。
だまされたと思って、習慣に取り入れてはいかがでしょうか?
勉強のひけつは、勉強以外のふだんの生活の過ごし方にあるというまとめでしめたいと思います。