四日市市の中学生が菰野高校へ行くメリットとは?
富田教室の吉川です。
先日、菰野高校へ行ってきました。塾向けの学校説明会です。
教頭先生がお話をされるのですが、高校の先生から直接聞くことで、正しい情報を塾生の皆さんにお知らせすることができます。
5年前、10年前の情報は、やっぱり古くなってきます。
京進スクール・ワン富田教室は四日市市の塾です。
四日市市のお子様にとって菰野高校がどんなところであるか、webに載せられる部分で最新情報をおすそわけします。
野球部が強い
過去、甲子園出場を2度果たした戸田監督が、菰野高校野球部に就任して以来、30年目に突入の記念イヤー。
30年間評価が高い指導というわけですね。
野球部男子はおさえておきたい情報です。
菰野町と密着
菰野高校は、もともと菰野町・菰野町民からの要請によって創られた県立高校です。
だから、菰野町がかなり高校活動と連携してくれています。
たとえば、菰野で有名な「かもしかハーフマラソン」に菰野高校生が協力しています。
福祉関係のイベントも多いようなので、福祉業界との人脈づくりも大いにできるのでしょうね。
こうした菰野町への貢献は、菰野町内を中心に、求人票や就職にも好影響をもたらしているのではないでしょうか?
県や国が学力改善の指定校にしている
菰野高校は、以前から三重県からも学力改善の指定高校として予算も受けてきましたが、今年〜来年は、文部科学省の調査指定校にもなりました。
だから、ひとつ間違いなく言えるのは、“口だけの改善”ではなく、“絶対に改善”を目指す効果的な取り組みを菰野高校がしていること。
菰野の先生が言うには、2020年以降の高大接続改革で高校の授業内容も変えていかないといけないので、そのモデルケースとしての意味もあるのでは、とおっしゃっていました。
平成25年あたりから、変わってきた
菰野高校は「学び直し向上委員会」を、校長先生も交えて年に20回ほど開いているそう。
とにかく、生徒の学力向上につながるアイデアを、先生同士で出し合う会だそうです。
たとえばベネッセがしている「基礎力診断テスト」は、全国の多くの高校で採用されています。
このテストでどんな点数、判定を取るかをみて、進路のアドバイスをしている高校の担任が多いのは、よく知られている話です。
菰野高校は、このテストに合わせて、同じベネッセの「マナトレ」を導入。
「マナトレ」は、基礎的な内容を鍛える教材ですから、同じ会社のテストにも、もちろんリンクするところが多いです。
その結果・・・
私が見せていただいた資料によると、確かに、高1と高2で比較すると、基礎力診断テストの結果が、著しく上がっていました。
デリケート情報なので、具体的な数値は伏せますが、特に平成25年以降の上がり具合が目立ちました。
あと、今年の高1は入学時点で、これまでとは違う高い学力結果を出していました。
菰野の先生が言っていましたが、今年の高1は特に空気が違うそうで、コツコツと素直に取り組める生徒が増えてきたそうです。
ただ、菰野高校の授業レベルが上がることで、ついていける生徒とついていけなくなる生徒の二分化は進む恐れもあることは、書いておかないといけません。
菰野高校は、そんな高校になってきています。
実際に企業に見学してからでないと入社試験を受けさせない!
○職業別体験授業(1年生)(続き)○
体験授業:愛知工業大学、高山自動車短期大学、鈴鹿医療科学大学、三重中央看護大学、ユマニテク医療福祉大学校、ミエヘアアーチストアカデミー、名古屋動物専門学校 など
各種学校の皆様 ご協力いただきましてありがとうございました。 pic.twitter.com/aagVrqvJPb— 三重県立菰野高等学校 (@Mie_Komono) 2017年2月16日
上は菰野高校のtwitterより。
専門系の大学や専門学校とコラボして、集団企業見学をしています。
菰野高校のキャリア教育(職業教育)の特長は、タイトルに書いたように、就職希望者はかならず応募前に、その企業に見学させるようにしていること。
見学しないと、受けさせないというルールにしているそうです。
だから、高校の先生たちは企業との日程調整などでそれはもう大変とのこと。
高3になると、6月と9月に面接練習をおこないます。
校長先生も練習相手になるそうで、教員総出で面接練習〜内定後のお礼状書きまで、面倒を見ている様子をうかがうことができました。
入試は数学重視
さて、受験の話です。
菰野高校が珍しいのは、2月の前期選抜で数学の学力検査があること。
一部の難関校を除き、前期選抜は面接と作文だけのところが多いのですが、菰野高校はそれに加えて数学の試験があります。
しかもこの数学のテストは、菰野高校オリジナルではなく、三重県県立高校の共通問題。
基本的に難関校で採用されている共通問題ですから、菰野の先生も「数学対策は特にがんばってほしい!」とのエールをいただきました。
50点満点の数学のテストですが、これを点数そのままではなく、A/B/C/Dの4段階評価で選抜するというのも特徴ですね。
数学を学力の一番の基準と考える、菰野高校の思いが伝わります。
面接の質問内容については深く説明はなかったですが、話を聞いている限りでは、部活動で熱血トークができる生徒さんと、高校卒業後の進路や取得したい資格が明確な生徒さんは、有利だろうなあと感じました。
菰野高校伝統の「エリア制」も変わるかも?
エリア制とは、菰野高校で2年生から始まる選択授業のことです。
いわゆる他校のような「コース」「学科」と呼べるほどはっきりと選択科目が分かれているわけではないので、「エリア」と呼んでいるそうです。
- ステップ = 大学進学までを想定した受験系の選択科目
- キャリア = ビジネス系・就職系・資格・検定系の選択科目
- ヒューマン = 家庭・芸術系(ちょっと勉強は苦手だけど・・・)の選択科目
菰野高校はずっとこの3区分できていましたが、近年「もっと勉強系の科目を!」との声が高まってきているようで、エリア制の科目内容も変えていくかもしれない、と方向性を教えてくれました。
より、大学受験を意識した授業が増えてくるかもしれませんね。
まとめ
さて、皆さんが知っている菰野高校のイメージと比べて、いかがでしたか?
就職も進学も本気で取り組んでいる、菰野高校の先生たちの思いが伝わったのではないでしょうか?
学力アップの実績があるから、高校入試も難しくするという話も納得です。
さらに今年・来年も、学力向上の改革を現在進行形で進めています。
自分を変えたい!と思っている中学生の方。
菰野高校の改革とともに、キミも変わっていけるかもしれませんよ。