川越富洲原教室 教室長代理(進路アドバイザー)です。
今回の進路コラムは、大学の志願者数について取り上げます。
私立大学の4割以上が定員割れをしている中で、10万人以上の志願者を集めている大学が6大学あり、話題となっていました。大学入試センター試験の志願者は、約58万人ということで、どのようなカラクリがあるのでしょうか。
(1)志願者数
各大学が発表する志願者数は、「延べ志願者数」であることが多いです。つまり、一人で複数回受験している場合、そのすべてがカウントされているのです。大学側も複数の受験日を用意したり、複数の受験方式を用意したりして、受験回数を増やせるようにしています。
中には、きちんと情報提供するほうがいいと考える大学があり、「延べ志願者数」だけでなく、「志願者実数」も公表している大学もあります。
おおむね、延べ志願者数は、志願者実数の1.5倍~3倍くらいです。中には、4倍くらいになる大学もあるようです。
※倍率も高くなる場合がありますが、私立大学の場合、実質倍率は、それほど高くない場合もあるので、相談会などで、確認してみるといいでしょう。
(2)複数出願
大学は複数の受験機会を用意するだけでなく、受験料の割引も行い、併願しやすくしています。また、複数の受験方式を併願することにより、「点数のいいとこどり」をしてもらえる場合もあり、合格の可能性が高くなるというデータもあり、大学側は、複数の出願を推奨しています。
センター試験利用入試は、大学の独自入試を受験することなく、センター試験の点数のみで合否判定してもらえるので、受験の負担なく出願できるので、これも推奨されています。
(3)延べ志願者数が多かった大学(2017年)
1 近畿大学
2 法政大学
3 早稲田大学
4 明治大学
5 日本大学
6 東洋大学
7 立命館大学
8 関西大学
9 千葉工業大学
10 中央大学
(4)志願者実数を出している主要大学(2017年)
1 早稲田大学
2 立命館大学
3 立教大学
4 慶応大学
5 関西学院大学
6 愛知大学
参考文献:毎日新聞