富田教室・川越富洲原教室・ときわ教室 進路アドバイザーです。
大学入試には、いろいろな方式があります。
今回の進路コラムでは、大学入試制度と入試形態別の割合を特集します。新入試制度にも触れます。
(1)基本的な選抜方法
3ポリシーに基づく多面的・総合的な評価
大学入学者選抜は、各大学の教育理念のもとで学生に対する「卒業認定・学位授与の方針」(ディプロマ・ポリシー)と「教育課程編成・実施の方針」(カリキュラム・ポリシー)を踏まえて定める「入学者受け入れの方針」(アドミッション・ポリシー)に基づき、入学段階で、入学者に求める資質・能力、意欲・関心などを多面的・総合的に評価し、行われる。
志願者の能力や、適性、意欲などの評価に当たっては、
①「知識・技能」
②「思考力・判断力・表現力」
③「主体性・多様性・協働性」
といった「学力の3要素」を適切に把握することが求められている。
一般入試
主に、学力検査で選抜する方法。1月末~3月に実施される。受験日を複数設定してくれている大学もある。
指定校推薦入試
高校において、評定などの基準に基づいて選抜される。大学では、面接が行われるのが一般的である。
公募制推薦入試
高校の評定平均値を出願基準や合否判定に用いる。出願書類、学科試験や小論文、面接などが行われることが多い。おおむね11月に実施される。
AO入試
提出書類と時間をかけた丁寧な面接で、志願者の能力・適性や学習意欲、目的意識等を総合的に判定される。9月から11月頃を中心に実施される。
※この他、特別入試を実施する大学もある。
(2)大学入学者の選抜形態別規模
国立大学
一般入試・・・約84%
推薦入試・・・約12%
AO入試・・・約3%
公立大学
一般入試・・・約73%
推薦入試・・・約24%
AO入試・・・約2%
私立大学
一般入試・・・約49%
推薦入試・・・約41%
AO入試・・・約11%
全体
一般入試・・・約55%
推薦入試・・・約35%
AO入試・・・約9%
(3)新入試における選抜
一般選抜(現行の一般入試)
①筆記試験に加え、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」をより積極的に評価するため、調査書や志願者本人が記載する資料等の積極的な活用を促す。
②「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を的確に評価するため、「共通テスト」の積極的な活用を図り、特に、論理的な思考力・判断力・表現力を適切に評価するため、「記述式問題」を導入する。
③英語の試験は、「4技能」を総合的に評価する。
総合型選抜(現行のAO入試)
「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を適切に評価するようにし、調査書や本人記載の資料を積極的に活用する。出願時期は9月以降となる。
学校推薦型選抜(現行の推薦入試)
「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を適切に評価する。学校長からの推薦書の中で、本人の学習歴や活動歴を踏まえた「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」に関する評価を記載することになる。
出願時期は11月以降となる。
参考文献:旺文社資料 29年度「推薦・AO」入学者、過去最高の44.3%