川越富洲原教室 教室長代理(進路アドバイザー)です。
センター試験が終わり、一般入試が迫ってくる頃になりました。
ここで、2017年の一般入試の状況を振り返っておきます。
2017年は、10万人超の志願者を集めた私立大学が6大学にのぼった。
また、理系人気が薄れ、文系人気が鮮明になった。
(1)2017年 志願者数ランキング
①国公立大学
順位 大学 志願者数 前年比(人)
1 千葉大学 11,718 361
2 神戸大学 10,024 135
3 北海道大学 9,636 -283
4 東京大学 9,534 2,565
5 首都大学東京 8,561 80
6 横浜国立大学 8,468 629
7 京都大学 8,362 9
8 富山大学 8,195 424
9 大阪府立大学 8,146 -293
10 九州大学 7,945 206
国公立大学で一般入試の受験者数トップは2年連続で千葉大学だった。
2017年は大阪大学がAO・推薦入試の「世界適塾入試」を導入し後期日程を廃止した。
その影響で、神戸大学の文学部や法学部の後期が増えた。
横浜国立大学は都市科学部を開設するなど学部の再編を行い人気だった。
②私立大学
順位 大学 志願者数 前年比(人)
1 近畿大学 146,896 26,981
2 法政大学 119,206 17,230
3 早稲田大学 114,983 6,944
4 明治大学 113,507 5,007
5 日本大学 112,583 8,025
6 東洋大学 101,180 16,294
7 立命館大学 96,126 1,196
8 関西大学 84,586 1,994
9 千葉工業大学 74,466 -2,029
10 中央大学 74,029 -1,246
有名私立大学では、多くの大学で志願者数が前年を上回った。
6大学で志願者が10万人を超えた。
4年連続トップの近畿大学は、理系学部の同一学部内で学科併願ができる新たな入試方式を導入した。
2位の法政大学は15学部中13学部で志願者が増えた。
2017年に初めて志願者が10万人を超えたのが東洋大学である。情報連携学部を開設し、約3000人の志願者を集めた。国際地域学部を国際学部と国際観光学部に改組し、こちらも人気だった。
(2)有名私立大学 概況
早慶上理(早稲田大学・慶応大学・上智大学・東京理科大学)
GMARCH(学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)
日東駒専(日本大学・東洋大学・駒沢大学・専修大学)
関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)
産近甲龍(京都産業大学・近畿大学・甲南大学・龍谷大学)
上記22大学のうち、志願者減は中央大学のみで、有名私立大学の人気がわかる。
(3)有名国立大学の後期廃止の影響
有名私立大学人気の要因としては、難関国立大学がAO・推薦入試を拡大する中、後期試験を廃止したことにより、従来は後期を受けていた受験生が、センター利用方式などで難関私立大学に出願するケースが増えた。
また、就職状況の好転が文系人気の復活につながり、この系統が多い私立大学に追い風となった。
(4)定員厳格化 進学実績落ち込み
難関私立大の合格実績を減らした進学校が多かった。
文部科学省が私立大学の入学定員厳格化に取り組んでおり、難関私立大学が合格者を絞り込んだからだ。
大学全体の定員が8000人以上の大規模大学の場合、従来は定員の1.2倍以上の学生を入学させると助成金が不交付となった。
それが、2017年は1.14倍。2018年は1.10倍と基準が厳格化される。そのため、進学実績が落ち込んだのだ。
参考文献: 毎日新聞
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