富田教室・川越富洲原教室・四日市ときわ教室 進路アドバイザーです。
今回の進路コラムは、2020年度から始まる大学共通テストの英語外部試験がどう活用される予定かを特集します。
英語外部試験について、国立大学82校のうち36校が、2018年末時点で活用方法を決めていないことが毎日新聞のアンケート調査で明らかになりました。
また、実施初年度の1浪生(2019年度の高3生)については、「既卒生は前年の成績も可」となっているので、2019年度の4月から制度が整うかどうかも問題です。
大学が英語外部試験の活用方法をまだ決めていない理由
・地域や経済的格差による受験機会の均衡
・評価方法の公平性
・方式や目的の異なる複数のテストを用いて統一した評価基準を設けることに疑問
各国立大学の英語外部試験の活用方法
(2018年12月末時点)
出願資格とする(12校)
帯広畜産、旭川医科、宮城教育、東京外国語、東京海洋、東京農工、上越教育、浜松医科、滋賀、滋賀医科、大阪、奈良教育
加点する(21校)
北海道教育、室蘭工業、弘前、岩手、秋田、福島、茨城、筑波、群馬、新潟、長岡技術科学、静岡、愛知教育、名古屋工業、豊橋技術科学、三重、兵庫教育、鳴門教育、九州工業、佐賀、鹿屋体育
出願資格と加点のいずれも(9校)
(学部により異なる場合もあり)
東京工業、信州、岐阜、島根、広島、長崎、熊本、大分、宮崎
全受験生には課さず、一定成績以上を出願資格とする(3校)
東京、名古屋、京都
活用しない(1校)
東北
活用する方針だが、詳細は未定(22校)
小樽商科、北見工業、東京学芸、電気通信、一橋、宇都宮、埼玉、横浜国立、山梨、富山、福井、京都教育、大阪教育、神戸、和歌山、鳥取、岡山、山口、徳島、香川、九州、琉球
未定(14校)
北海道、山形、東京医科歯科、東京芸術、お茶の水女子、筑波技術、千葉、金沢、京都工芸繊維、奈良女子、愛媛、高知、福岡教育、鹿児島
既卒生対応 ~英検の場合~
既卒生については、前年の成績を利用することが例外措置として認められています。
実施初年度となる2020年度の1浪生(2019年度の高3生)は、2019年度の試験の成績が活用できることになります。
しかし、従来型は認定試験に入っておらず、認定された3方式だと、「S-Interview」は2019年度は実施せず、「1day」は高2限定(2020年度から高3)、そうなると2019年度の高3生が受験できる英検の認定試験は「CBT(コンピュータで実施の試験)」のみとなります。
ちなみに、学校実施の場合、自校の教員が監督・採点に関わるのは認められていないので注意が必要です。
条件を満たす外部検定試験として挙げられるものとして「TEAP」がありますが、検定料や試験地など英検ほど受けやすくはありません。また、大学が認定試験として認めているかどうかを確認する必要もあります。
英語外部試験の成績提供システムの流れ(予定)
IDの申込・発行
・高2の11月に申込、12月~1月に発行
(これ以降は、申込は高3の9月まで随時可能)
(既卒生は受験前年度の11月から受付)
・ID申込は無料
・現役生は高校経由で申込・発行
・浪人生は直接入試センターへ申込
・IDの有効期間は2年間
IDの利用
・外部検定試験を申し込む際にIDを利用し、成績提供システムに登録する意思表示をする。
(高3の4月~12月で2回まで利用可能)
・受験後にIDの利用を決めたり、取り消したりはできない。
・IDは大学入学共通テストでも活用。
成績の扱い
・検定団体から入試センターへの成績送付は、4月~12月中旬。
・入試センターから大学への成績提供は、入試の時期に合わせて提供。
・検定団体と大学は、いつ実施の外部検定試験が、いつの成績提供に間に合い、いつの入試で利用可能なのかを明らかにする。
また新情報が届きしだい、このブログでお知らせしていきます。
まずは英語外部試験の種類がどれだけあり、違いは何なのかから知識を仕入れていきましょう。
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